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インテリジェンスってなーに? やさしい用語解説(追記有り)

皆様は「インテリジェンス」という言葉をご存知でしょうか?
直訳すれば知識とか知性という意味になりますが、今回、私が話題にしたいのは諜報活動とか情報機関CIA、MI6など)についてです。

今回はインテリジェンスという言葉が、どの様な意味を持っているのかを考えたいと思います。
少し長くなりますが、宜しければお付き合い下さい。

今のところ、この場合に使用される「インテリジェンス」という言葉に当たる日本語は存在しません。

インテリジェンス」という言葉には、大きく分けて、次の3つの意味があります。※


政治の役に立つような形にまとめた情報・データ
情報活動を実際に行なう組織
情報の収集・分析・活用等のプロセス


これだけでは分かり難いと思いますので、それぞれ補足説明をします。

まず、インフォメーション(information)とインテリジェンス(intelligence)の違いを考えてみます。

インフォメーションインテリジェンスの違いを簡単に述べれば、インフォメーションは「生の情報・データ」のことを指します。

そしてインテリジェンスは、その生の情報・データを「自分の役に立つような形にまとめた情報・データ」という意味になります。


インフォメーションは素人にとってはそのまま使えない情報
つまり天気予報における「湿度」や「気圧配置」などのデータにあたる。

一方、インテリジェンスは何かの行動のために使うことのできる情報のことであり、
それは天気予報における「明日の天気」にあたる。

着色:引用者 『戦略原論』第11章インテリジェンス 戦争と情報 p.306



ブログに例えますと、

マスメディアの報道」が「インフォメーション

報道を元にブロガーが自分で分析した記事』が『インテリジェンス』です。


①の説明に戻りますが、先ほどの『自分の役に立つような形にまとめた情報・データ』の「自分」のところに「政治」と代入すれば分かり易くなりましたよね? これが①の意味です。


次に、②「情報活動を実際に行なう組織」は、KGB内閣情報調査室などの情報機関そのものを表わしています。

情報機関は良いとして、情報活動とは具体的にどの様なことを行なうのでしょうか?
以下にまとめてみました。


Ⅰオシント(Open-source intelligence)

新聞、週刊誌、テレビや政府の公式発表などの、普通に出回っている情報を丹念に収集・分析する情報活動のことです。 軍事情報を除いた機密情報の9割以上はオシントのみで得られるとされています。 情報活動の基本中の基本です。


Ⅱシギント(Signals intelligence)

暗号通信などの解読作業を指しますが、今日ではメールや電話の傍受なども活動の一つです。 例としてはアメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドが共同で「エシュロン」と呼ばれる通信傍受システムを運用しています。


Ⅲイミント(Imagery intelligence)

偵察衛星などから得られる画像情報(衛星写真)のことです。 アメリカはイラク戦争前に「イラクの化学兵器製造工場」の衛星写真を公開しましたが、それは後に誤りであったことが判明しました。衛星写真の情報だけでは、相手の意図や対象物の判別は困難であることが分かります。


Ⅳヒューミント(Human intelligence)

人間同士の直接の接触による情報活動のことです。
ヒューミントの種類としては、主に次の5種類があります。

一、(自国・他国を問わず)民間人を協力者として獲得すること

二、(情報活動の)対象国の政治家や官僚などを「買収」したり「脅迫」して(自国の)協力者として獲得すること

三、自国の諜報員を民間人(ジャーナリスト、学者、作家など)に偽装して(対象国に)送り込むこと

四、捕虜の尋問

五、情報機関同士の情報交換



次に、③「情報の収集・分析・活用等のプロセス」の説明に入ります。

まず、前提として軍隊が国家から独立して存在しているわけではない(政府の統制を受けている)のと同じように、情報機関も国家から独立して存在しているわけではありません。

敢えて誤解を恐れずに言えば、只の官僚機構に過ぎません。

政治の役に立つような形にまとめた情報・データ を政府に提供するのが ②情報活動を実際に行なう組織(情報機関) です。


私が先ほど情報機関は国家の一官僚機構と申した通り、政府と情報機関では、圧倒的に政府の方が上位の立場にあります。
何故そうなのかといえば、情報機関がいくら正しい情報を政府に上げても、その情報を(政府が)政策決定の為に正しく用いてくれなければ(情報が有効に活用されなければ)、意味がないわけです。

政治を行なうのは、情報機関ではなく政府ということですね。


情報機関は、(日頃から)政府が政策決定をする為に必要な情報を収集・分析しています。
そして定期的に、①政治の役に立つような形にまとめた情報・データ を政府に提供しています。


では、政府と情報機関の間では、どの様なやりとりがあるのでしょうか?

まず、政府が情報機関に『○○は実際のところ、どのような情勢・状況なのか?』(○○の中には「北朝鮮のミサイル実験」や「チベットでの抗議デモ」等を代入します)と質問(欲しい情報を具体的に要求)します。

そして『(政府からの)情報の要求』に応えて、②情報機関 が『それ』に見合った ①政治の役に立つような形にまとめた情報・データ を提供します。

政府は(政府の情報要求に応じて)、②情報機関 から上がってきた ①政治の役に立つような形にまとめた情報・データ を元にして、自国が採用するべき政策を決定します。


繰返しになりますが、簡単にまとめます。

政府は情報機関に(自国の)政策を決定する為に必要な情報を要求し、情報機関はそれに見合った情報を提供します。
そして政府は、その(情報機関から上がってきた)情報を利用して自国の政策を決定します。


その後も、


政府が情報機関に(政府が)必要な情報を要求

情報機関がそれに見合った情報を政府に提供

政府は情報機関から上がってきた情報を元に政策を決定する


という一連の流れが延々と続きます。
これを専門用語では「インテリジェンス・サイクル」といいます。

この「インテリジェンス・サイクル」という言葉こそが、③情報の収集・分析・活用等のプロセス を意味しているのです。



最後にまとめます。

「インテリジェンス」の3つの意味

政治の役に立つような形にまとめた情報・データ
情報機関(そのものを表わす)
(専門用語でいうところの)インテリジェンス・サイクル



最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。



※ Sherman Kent による分類→インテリジェンスを考えるための読書案内(アメリカ編)

インテリジェンスとは何か
「インテリジェンス」という言葉の定義を、私が twitter でつぶやいたものをまとめて頂いたものです。

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2015年1月4日,プロフィール更新

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